「一緒に長く生活したい」「いつまでも元気でいてほしい」、飼い主であれば当然思うことです。日頃から観察すればさまざまな病気からセキセイインコさんを守り、寿命を延ばすことができます。この記事では、セキセイインコの寿命を1日でも延ばすべく毎日の生活の中で心がけるべきことをご紹介します。
1.セキセイインコの寿命
セキセイインコの平均寿命7~8年と言われていますが、健康管理に気をつけると12-14年生きると言われています。詳細は不明ですが30年近く生きた記録もあるようです。
2.長生きさせるために大切なこと
2-1.体重から体調を把握しましょう
1日でも長くインコさんに健康でいてほしいなら、体調の変化に早めに気付くことが重要です。幼鳥の頃から、こまめに体調を確認することで、長生きにつながります。病気の早期発見のためにも、インコさんの体重を量ることを習慣化してください。体重の変化をみることで、体調が良いのか悪いのか判断することができます。出来れば、毎日朝一番のエサ・水を摂取していない状態で量りましょう。特にインコさんが体調悪そうにしている場合は、頻繁に量るようしましょう。
体重が大幅に減少しているときは要注意です。インコさんはエサを食いだめできない体の構造をしているため、小型インコであれば、1日半~2日でもエサを食べられない期間が続くと死んでしまいます。すぐに動物病院連れていきましょう。
2-2.フンの状態を確認しましょう
毎日ケージの中を掃除するときに、フンの状態をチェックしてください。インコさんの体調の変化はフンの状態にも表れます。フンの状態がいつもと違ったら、動物病院で診てもらいましょう。そのためにも、健康状態が良いときのフンを知っておく必要があります。
インコは総排出腔からフンと尿を一緒にします。フンの中の白い部分が尿で、尿酸といいます。人間のように液体の尿はしませんが、水分を多く摂取すると周りに水分がにじんでいる水分過多(多尿)なフンとなります。異常ではありませんが、あまり続くのはよいことではありません。食べ物によって色は異なりますが、普通は緑がかった茶色のコロコロとしたフンをします。病気の場合は色が変わることもあります。下痢をした場合は肛門の周囲の羽毛が汚れています。
フンのチェックポイント
・色が正常であるか
・尿の部分が白色ではなく、色がついている
・下痢、軟便をしていないか
・多尿ではないか
2-3.止まり木に止まっている姿勢をチェックしましょう
インコさんは、止まり木に止まっている姿を横から見たとき、通常はおよそ45度の角度の姿勢になります。腰のところから尻尾が下がり、体をくの字型姿勢で止まっているなら、何らかの原因でお腹が膨らんでいます。肥満のせいかもしれません。呼吸のたびに尾羽が上下に動いたり、翼や尾羽が垂れ下がっているような状態は体の衰弱が相当進んでいるというサインです。
また、止まり木に止まっているときの足の幅がいつもより開いていないか、止まり木をつかんでいる指の状態はどうか、歩き方も見て下さい。インコさんがいつもいる場所と違う場所にいるなど、ちょっとした変化に気が付くのが大切です。
2-4.好きなエサを知っておきましょう
昔に比べると、動物医療の発達などでインコさんの寿命は長くなりました。しかし、肥満や生活習慣病などが増えています。肥満や生活習慣病を防ぐには、幼鳥から食生活に気を付けるとよいです。また自分のインコさんの好きなエサの種類を知っておいてください。食欲がないときやしつけを教える時に好きなエサが有効です。
2-5.日光浴をさせましょう
インコさんは日光浴をすることで、ビタミンD3を合成します。これが不足すると、カルシウムの代謝に問題が起こることがあるのです。しかし、ケージを直射日光が当たる場所に置くのはNGです。ケージ内の気温が上がりすぎると日射病になる心配があるからです。ケージは明るい場所に置き、カーテン越しに日光浴させる程度でOKです。屋外に出して日光浴をさせる場合は、春や秋の午前中に、様子を見ながら短時間させればよいでしょう。その際は猫やカラスに十分に注意してくださいね。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。
インコさんは、自然界ではほかの動物に捕食される弱い動物。そのため具合が悪くてもぎりぎりまで元気なフリをする習性があります。人と暮らすインコさんも、人が見ていると不調を隠して元気なフリをします。「昨日まで元気だったのに、突然死んでしまった・・」なんてことがないように、普段からインコさんをよく観察して健康管理には十分注意しましょう。