セキセイインコの感情表現や感覚は、人間のそれとは大きく異なります。セキセイインコの行動を読み解いて気持ちを理解するには、その特徴や違いを知っておくことが大きなヒントになります。
インコと人間の大きな違いは、言わずもがな「空を飛べる」ということ。 飛ぶためにインコの体はより軽く進化してきました。鳥は哺乳類に比べて表情がわかりづらいと言われますが、それは軽量化を目指す過程で、細かい表情を作る顔の筋肉が失われていったため。代わりに鳴き声や全身の動きでコミュニケーションをとる方法を身につけてきました。空中で生活してきたことから、感覚器官の発達も、地上で生きてきた人間とは大きく異なります。本記事ではセキセイインコの五感について詳しく解説していきます。
1.セキセイインコの視覚
片目だけでも180度以上、両目で300度以上という広い視野を持ちます。
また人間とは眼球の構造が異なり、目から近い場所と少し離れた場所を同時に見ることができます。
2.セキセイインコの聴覚
音を正確に記憶することが得意なので、細部まで完璧に真似ることができます。
耳たぶを持たないため、頭を動かすことで音源元を把握します。
3.セキセイインコの嗅覚
空中での生活が主で嗅覚の出番が少なかったことから、あまり発達していません。
ただ、鼻孔や嗅覚細胞は確かに持っていて、匂いは感じ取っていると考えられます。ただし揮発性の物質に対する反応性は強いので、煙や臭いには注意してください。
4.セキセイインコの味覚
舌や口腔内の細胞で味を感じ取っています。
味わいや舌触りによって好き嫌いもあります。幼い頃に定着した好みは、成長してからも中々変わることはありません。
5.セキセイインコの触覚
何かに触れた感覚は羽毛を通して皮膚に伝わり、脳で快感や不快感として判断されます。
また人間よりは密度は粗いですが、温度や痛みを感じる器官も全身に存在しています。